フリーランス専門税理士の磯俣です。
発言にはそれぞれ発言する人の立ち位置があります。
独立した(している)人は、サラリーマンよりも独立のほうが良いと言います。
私も本当にそう思っていますが、そう思えるよう動いたり、考えたりはしています。
このように発言の裏には、その人が置かれている立場が関係していると感じます。
それを分かるようになったのは、上場子会社経理に転職してからです。
「なんでこの人は、(大したことでもないのに)こんなにうるさいのかな・・?」と考える機会が多かったです。
説明方法に選択肢が増えた
以前は、会計や税務について一通り説明すれば十分だと思っているフシがありました。
それで聞いてもらえる環境でもあったわけです。
上場子会社経理では、それでも聞いてくれない、理解してくれない環境になりました。
ルールや法律で決まっているから、やってくれでは人の心は動かせないし、重い腰をあげる手助けにはなりません。
相手がどうして理解してくれないのか、理解しようとしていないのか考えたうえで、説明や伝え方をするようにしました。
(単にヘリクツなだけだったとしても)
ある問題が発生したときに「次からはこうしましょう」と伝えても、拒否されてしまったことがあります。
その理由を考えると、以前のやり方は、その人が考えた方法で問題が発生してしまったので、そのミス(ミスと言っていいのか分かりませんが)を認めたくないために猛反対を受けてしまいました。
そのときに、「もう起こってしまったことは仕方ないので、今後問題にならないような方法を一緒に考えましょう」とお伝えしました。
あなたのせいではないですよ、というフォローも。
少なくともそのときの上司の責任でもありますし。
少しずつですが、心を開いてくれて一緒に問題解決することができました。
このときに正しい意見だけを正面からぶつけても、何も進まなかったと感じています。
相手の立場、出身、生い立ち、考え方、などが影響して、そのような発言をしている、と考えられるようになったのは、上場子会社経理という人が多い組織にいたことが大きく寄与しています。
「こういう説明もあるかな」という選択肢も増やすことができたのは良かったです。
「税務署が言ってるから」「法律で決まってるから」と言うことが少なくなった