「どの勘定科目を使ったら良いのか分からず経理が進まない・・」という悩みを聞くことがあります。勘定科目の選び方に法律の縛りはなく、自由に選ぶことができます。自由に選べるからこそ、迷ってしまうこともあるでしょう。経理は税務署、銀行のためだけにするものではなく、自分のためにすることなのでマイルールを決めつつ経理していいきましょう。同じような内容の取引は、以前使用した勘定科目を継続して選択することが良いです。異なる勘定科目だと前年比が分からなくってしまうので。
※ビックカメラのレシートですが「腕時計の電池交換のため」経費にはしていません。
分かる範囲で勘定科目を選ぶ
あまり深く考えすぎずに経理していきましょう。
ただし、前年と同じ取引や過去に同じ取引があれば、同じ勘定科目を使用します。これは、前期比較などする際に、管理しやすくするためです。
法律で勘定科目は指定されていません。自由に決められるのですが、自由であるが故に迷うこともあります。
勘定科目の具体例
【旅費交通費・交通費】
電車代、タクシー代のような交通費、定期代、出張費用、出張手当、宿泊費、パーキング代、ガソリン代
【車両費】
車を持っているなら、車に関する経費を車両費とまとめるものOKです。
パーキング代、ガソリン代もここに含めます。
ちなみに、自動車税は租税公課とするのが一般的でしょう。
【支払手数料】
振込手数料、税理士費用など士業への支払い、dropbox、Adobeなどの使用料、バーチャルオフィス代、所属している団体の会費(これは、「諸会費」でも可)
【通信費】
電話代、ネット代、スマホ代、切手、宅配便、郵便代
※宅配便、郵便代は、下記のように荷造運賃にしてもOK
【荷造運賃】
宅配便
在庫があり荷物を動かすことが多い業種であれば、通信費とは別に管理すると良いでしょう!
【新聞図書費】
書籍代、雑誌代、電子書籍
書籍代に関わらずインプットに該当するようなセミナー代も新聞図書費に含めることも可能です。
【接待交際費】
取引関係者との食事会、手土産、香典、ゴルフ費用
【会議費】
打ち合わせのための弁当や食事代、カフェ代
※取引先との食事で接待交際費か会議費で迷うときは、「アルコール飲んだら接待交際費」としましょう。
【外注費】
アシスタントや外注に仕事を依頼したとき
【租税公課】
印紙代、行政手数料、自動車税
【消耗品】
イス、デスク、文房具、PC、PC関連
※青色なら30万円未満
経費にする、しないの意思表示
「経費になるのか、ならないか?」という質問が多いです。
それに対しては、ある程度は答えることができます。
ただ、最終的には「経費にする、しない」の意思だと考えています。
例えば「食事」は、見方によっては交際費になりますし、プライベートにもなりえます。家族ぐるみで付き合いのある取引先との食事は、交際費にもプライベートにも、どっちにもなり得るでしょう。一部の金額を交際費とするのか?
こういうケースでは、自分の意思で判断して頂くしかないです。
税理士が「入れてOK!」「NG」と、そこまで口出しできない部分があるのも事実です。
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