フリーランスの実務上の経理では、請求書を発行せずに先方からの支払通知や入金額で売上の確認をすることがあります。通帳に入金された金額が売上になるとは限りません。「利用手数料」「サービス手数料」などの名目で差し引かれているなら、手数料が差し引かれる前の金額で売上を立てましょう。例えば、Uber EatsやSkebなどからの入金は、手数料が引かれた金額が入金されています。手数料をきちんと経理しないと消費税に影響がある方も出てきます。きちんと経理しておくに越したことはありません。
総額主義と純額主義とうい考え方
総額主義と純額主義という考え方があります。
「100万円で買ったモノを110万円で売った」という簡単なケースで考えてみます。
・総額主義は、仕入100万円、売上110万円
・純額主義は、売上(利益)10万円
と処理します。
法人税や所得税など利益(儲け)に対する税金計算は、総額主義、純額主義のどちらの方法でも結果は同じです。
利益10万円に対して税金がかかります。
どっちも同じ結果になりますが、原則は総額主義となります。
「所得税、法人税に影響ないなら、どっちでも良いじゃん!」と思われるかもしれません。
が、消費税に影響がありますので総額主義で経理しましょう
消費税に影響がある
簡易課税で消費税を計算している方に影響がでてきます。
簡易課税は簡単に言うと、売上だけを考慮して消費税を計算します。
例えば飲食店なら、「(税抜売上)×40%」と計算します。
ということは、売上が大きければ、支払う消費税も大きくなる計算方法です。
同じ利益10万円でも、売上が100万円と売上10万円では、支払う消費税が変わってきてしまいます。
また、消費税を支払う義務の有無を判断することにも影響があります。
消費税を支払う義務があるのかどうかは、2年前の売上を見て判断します。
ざっくりな説明ですが、
2年前の売上が1,000万円を超える➡消費税の支払い義務あり
2年前の売上が1,000円以下➡消費税の支払い義務なし
となります。
総額主義で売上を管理していれば問題なく消費税を判断できるのですが、純額主義で経理をしていると売上が小さくなってしまうので、判断を誤ってしまうリスクがあります。
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Uber EatsやSkebの利用手数料が引かれて入金されたときの処理
Uber EatsやSkebの入金があり売上を計上するときは、手数料分を加味して「売上」とします。
例えば10%の手数料が差し引かれて9,000円が入金されたとしましょう。
9,000円の売上ではありません。
「売上10,000円、支払手数料1,000円」と計算するのが正しい処理になります。
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【編集後記】
昨日は、新宿区リーグの初戦でした。勝つことができましたし、DFとして無失点だったのは嬉しいですね。練馬区在住なので、新宿は割と近いですし、夜の試合なので仕事の時間を調整したり、家族との時間をそれほど失わず参加できるので助かりました。