先日『苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』を読みました。この本は、著書の娘さんが就職活動するにあたり、その心構えのようなことをご自身の経験を交えながら、書かれていました。P&GやUSJなど大手企業出身なので、「ひとり税理士」として活動する私にとって参考になるのかな?と半信半疑なところもありましたが、組織の大きい小さいはあれども、参考になる部分はかなりありました。特に”居心地が良くなってきたら環境を変えるべし”のような記載もあり、共感できました!
信頼は勝ち取るもの
仕事でもスポーツでも信頼は勝ち取るものだと感じています。
新しく加入したメンバーに対して、周囲の人は「どういう人なのか?」と様子を見ているものです。
口や肩書などで示すのではなく、目の前の仕事で認めてもらうしかありません。
三菱商事子会社に転職したとき、税理士資格を珍しがられましたし期待値が高いなと感じました。いきなり認めてもらおうとせず徐々に認めてもらえるよう日々努力していました。もちろん失敗もありました。
認められて信頼を得ると、信頼がさらなる信頼を生む好循環になります。
良い仕事を依頼されましたし、作業ばかりの仕事は回されなくなったりと。
仕事が仕事を生む環境でしょうか。
環境を変える➡負荷がかかる➡成長する
居心地が良くなってきたら環境や今までのやり方を変えてみるのも一つの手です。
異動願いや転職も環境を変えることですし、仕事の進め方を変えてみることも環境を変えることです。
同じ部署や職場で、仕事を入れ替えて腕の上がる仕事ばかりできれば良いのでしょうけども、そうもいかないこともあるでしょう。
私が独立した理由の一つに「環境を変えたい」がありました。
昨日と同じように仕事したり、安定していて良い面もあるのですが、「安定の上にあぐらをかいている自分」がいるような気がしてなりませんでした。
極論ですけど、会計事務所を年1回ペースで転職すると負荷がかかると考えることもできます。「そんな安易に転職を勧めるべきでない」という意見はあると思いますが。
慣れたり、理解するまでに負荷がかかります。でもその負荷が自分を成長させてくれると感じます。「なんでこういう処理しているのかな?」「どうしてこういうやり方してるのかな?」と考えざるを得ないからです。
慣れると考えることを止めてしまいがちになりますし、「今さら質問したら恥ずかしい」などの気持ちも出てきてしまいますし。
2年目以降は昨年と同じようなルーティーンが多い仕事なら、年1回転職もありかと(極論ではあります)。
小さな会計事務所だと、その傾向が顕著です。毎年同じような処理をしつつ決算を迎える、という流れです。
大企業だと毎年同じということは無いですが、役職が上がるにつれて「人の管理」という仕事が増えてくるでしょう。
私は独立したら「ひとり」と決めていたので人を管理する仕事を経験しなくても良い、と割り切っていました。
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