上場子会社経理での勤務時代に、故意ではなく単純なミスで法律違反をしていました。
その法律違反によって、誰にも迷惑をかけているものではありません。
それでもコンプライアンス違反となり親会社にも報告し、問題となったので、それなりの対策を講じた経験があります。
仲介貿易(三国間取引)の外為法事後報告をしてなかった
甲社(日本)がA社(海外)から買い、B社(海外)に売ります。
ただし、モノは輸入せずにA社(海外)からB社(海外)に流れます。
お金の流れは、A社➡甲社➡B社になります。
このような取引を仲介貿易(三国間取引)といいます。
・甲社からA社への支払額
・甲社のB社からの入金額
が3,000万円/月を超えると日銀へ報告書を提出する義務があります。
この報告書を提出していなかったことがありました。
一応、罰則規定はあります。
「5年以下の懲役若しくは5百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」とか、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」 ※日銀HPより
罰則規定があるものの、今回のような故意ではない単なる「うっかり」ではペナルティを受けませんでした。
ただ、法律違反は法律違反なので、親会社まで話があがりました。
小さな会計事務所にいたら、こういった経験もできなかったので勉強にはなりました。
外為法の趣旨は、日本の対外国決済額(入出金)がどのくらいあるのか日銀が統計をとっています。
そのための数字を各企業は、報告することが義務付けられています。
大企業向きなのか、独立向きなのかで感じ方に温度差
この法律違反ついて、感じ方に違いがありました。
もちろん、遅れてではありますが、事後報告書の提出はしました。
上場系の方は、
・法律違反だからきちんと親会社にも報告
・対応策を講じる
・具体的対応策を文書に残す
・過去の証拠を文書にして残す
など、ガチガチに考えてるように見えました。
一方、私のような小さな会計事務所出身者や外資出身の上司は、「そんなにガチガチにしなくても良い問題じゃないの??」と感じ方に温度差がありました。
今の私のようにフリーランス税理士で、ミスが起きたら「Evernoteにメモしておこう!!」で終わるのかもしれませんが、組織が大きくなれば、きちんと文書や報告書をあげることになるのでしょう。
そんなに大ごとにする必要あるのかなと感じる私は、大企業向きではないのかなと、そのときも感じました。
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