近しい方が詐欺事件に遭いました。
ですが、本人は詐欺に遭ったとは今も思っていなくて信じたままなのが苦しいところです。
事の発端は、英語メール。下記要約
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サウジの大富豪が亡くなりそうで集中治療室に入っている。
日本円にして75億円支払います。
5億円はあなた(詐欺被害者)にあげるので、残りの70億円を恵まれない方たちのために寄付してほしい。
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英語で文面が届きました。
モロ詐欺・・
やりとりをしていくと(そもそも返信しちゃダメ・・)、JICAの日本人スタッフが登場してきました。
しかも、ちゃんと実在する名前で。
電話で被害者親族が問合せしたら、どうやら退職した?ものの実在するっぽいことを言っていました。また聞きなので確証は得られませんが。
JICAの日本人スタッフから電話が何度かあります。
サウジの富豪は集中治療室にいることになっていますし、日本語を話せないでしょうからJICA職員が間に入る形です。
当然、偽造だと思いますが(もしくは誰かのパスワードを勝手に利用しているか)サウジの富豪のパスワードの写真などを見せてもらっています。
信頼させる手口ですね。
あと、その人の自尊心をくすぐるテクが上手いなと。
信頼がそこそこできあがってきたら「75億円支払うにも税務署から差止を受けている」といって、その解除手数料を要求されます。
解除手数料は1回支払ったら終わりではありません。
支払うたびに何か問題がでてきます。
外国の税務署、税関、順番待ちなど。
「本当はすぐにでも支払いたいのだけど、順番待ちが酷いから追加で支払ってくれれば順番を飛ばせる」と賄賂まで要求されました。
日本の対策も一応はされているのかなと思いました。
今回、日本の銀行がすごいなと感じたのは外国人名義の口座に多額の振り込みを止めてくれたっぽいです。
もしくは、そもそも利用停止の口座だったのかもしれません。
振り込め詐欺の被害にあった場合は、すぐに警察や振込先の金融機関に連絡を行えば、「振り込め詐欺救済法」に基づき、振り込んだ口座を凍結(利用停止)し、その口座の残高や被害額に応じて、被害額の全部又は一部(被害回復分配金)の支払いを受けられる可能性があります。
※政府広報HP
ですが、全額返ってきません。
分配金のプール口座に入ってしまったと聞いています。
銀行口座がダメだと分かると詐欺グループは暗号資産での支払いを要求。
銀行口座からの支払いは日本側が止めていることで詐欺グループには支払われておらず、暗号資産での支払いを何度かやってしまいました。
暗号資産で詐欺のお金を何度か送金していたものの、暗号資産は金融庁による監督を受けています。
マネーロンダリングや詐欺の疑いがあるため、ある時から送金できなくなりました。
詐欺被害にあった当の本人が詐欺と思っていないので対応が難しいです。
家族が警察にも相談しました。
ですが、被害届を出せるのは基本的には本人のみ・・
告発はできるようですが相手がどこにいるのか、そもそも日本にいるのかさえ分からない状況です。
被害者本人よりも周りの家族が泣き寝入り状態ですね。