フリーランスの自宅家賃は経費になるのか?

個人事業主(フリーランス)の税金・ひとり社長の税金
Pocket

フリーランス専門税理士の磯俣です。
SOHOやスモールビジネスと言われているくらい自宅事務所が浸透してきていると感じます。まだまだ少数かもしれませんが、確実に増えているでしょう。実際、お客様や相談に来られる方も自宅で開業されていることが多いです。フリーランスの多くが悩む自宅家賃、水道光熱費、通信費関係について書いていきます。

※O-DAN

スポンサーリンク

自宅家賃

賃貸マンション・賃貸アパートに住んでいるフリーランスが、自宅開業した場合、自宅家賃の”一部”が経費になります。
自宅開業して、賃貸マンション・賃貸アパートで仕事をしていることが前提になります。

 

ネット環境、Skypeなどの通話機能が充実しているので、打合せにも困らないでしょう。
固定費をかけ事務所を借りる必要性が、すべての人にある訳ではありません。

 

自宅事務所は、プライベート空間と仕事する空間が一緒になっています。
プライベート部分と仕事部分の家賃を合理的に分ける必要があります。これを「按分」といいます。

按分計算は、たいてい面積で計算することが多いです。
50㎡で家賃10万円のうち20㎡を仕事で利用しているとしたら、10万円×20㎡/50㎡=4万円が経費になります。

面積もアバウトで問題ないです。きちっとメジャーで測らなくても「合理的な計算方法」で処理していればOKです。

 

通信費

自宅家賃を合理的な計算方法で経費にすることができます。
通信費はどうでしょうか?

もはやネットやスマホが無いと仕事にならない!という時代です。
なら100%経費になるのか!?と思われるかもしれんが、これも按分計算になります。
理由は、あくまで自宅家賃はフリーランスがプライベートで生活している居住空間でもあるからです。
フリーランスが自宅で仕事もしている、とイメージしてみるといいかもしれませんね。

自宅なので当然、プライベートな部分があります。
つまりネット代のようなほぼ仕事に関する経費も按分が必要です。
私の按分方法は、月20営業日÷31日=約65%くらいを経費にして良いかなと思います。(こもって自宅で仕事するような方)

 

水道光熱費

水道光熱費といっても、電気代、ガス代、水道代があります。

電気代はPCを起動したり、電気をつけたり、エアコンをつけるので、経費になることが多いです。

ガス代や水道代は、経費になる可能性が低い印象です。自宅事務所にお客様を招いて、お茶を沸かすのにお湯やガスを利用するなら、経費にできる余地があるかと思います。

とはいえ、経費に関しては画一的に判断できないことが多いです。
「経費になるのかならないのか」という考え方よりも「経費にするのかしないのか」というスタンスで経理することとオススメします。

経費になるorならないを画一的に判断はできない

店舗や事務所の家賃と自宅家賃

店舗や事務所を借りている場合の自宅家賃はどうなるのでしょうか?

もちろん、店舗や事務所の家賃、電気、水道、ガス、ネット代は全て経費になります。100%経費になり、按分計算はやらなくて大丈夫です。

店舗や事務所だけでなく仕事を自宅に持ち帰ることもあるでしょう。
例えば、飲食店を営んでいれば、経理やバイトの給与振り込みのような仕事を自宅ですることが考えられます。
自宅でも仕事していると説明できれば、店舗や事務所とは別に自宅家賃を経費にすることは可能でしょう。按分計算は必要ですが。

さきほども書きましたが、「経費にするのかしないのか」というスタンスが大切だと感じます。
仕事に関連している!と説明できれば、必要経費になります。

【関連記事】

フリーランスが確定申告を税理士に依頼する際に用意しておくと良い資料

開業届や確定申告書はどこに提出したらいいのか?

家計費、個人事業主(フリーランス)、会社の領収書の管理方法

 

 

タイトルとURLをコピーしました