フリーランスの方の経費については「〇」か「×」だけでなく「△」で判断することもあります。
「△」は、一部プライベートにまたがるような経費になります。
そういった場合には、家事按分といって合理的な計算方法で、一部経費していきます。
3つの経費
個人には3つの経費があります。
業務上の経費(必要経費)、家事関連費、家事費です。
業務上の経費は経費になり、家事費はプライベートなので経費になりません。
家事関連費は、一部経費になります。
業務上の経費(必要経費) | 経費になる |
家事関連費 | 一部経費になる |
家事費 | 経費にならない |
家事費とは、生活費、遊んだ費用、自宅のみに関する費用など、まさにプライベートな支出です。これは経費になりません。
家事関連費は、自宅兼事務所の家賃、水道光熱費、車両費用など、家事費とまたがるものをいいます。
実務上の家事関連費の処理(青色、白色)
・・・その支出する金額のうち当該業務の遂行上必要な部分が50%を超えるかどうかにより判定するものとする。ただし、当該必要な部分の金額が50%以下であっても、その必要である部分を明らかに区分することができる場合には、当該必要である部分に相当する金額を必要経費に算入して差し支えない。
※所得税法基本通達45-2 家事関連費 業務の遂行上必要な部分
前半で”家事関連費のうち50%を超えているものは経費になります”、という前置きをしつつ、後半では”50%以下でも、必要になる部分を明確(説明できる)なら経費にしても良いですよ”という記載ぶりです。
説明できるようにしておく
私はお客様から「これって経費になりますか?」と質問されたときには、逆に「経費になると思う理由って何ですか?」と質問するようにしています。
説明を聞いて納得できるものなら一部経費にしています。
きちんと説明できるのが望ましいです。
例えば、自宅家賃であれば面積按分などするので見取り図を作成しておくのも一つのやり方ではあります。
悩ましい家事費(プライベート)との区分
食費は経費にならないことが多いです。打合せや接待は経費になりますが。
ただ、グルメ評論家やアスリートついては、特定の食品については経費になる、という考え方もあるでしょう。
また、作家やクリエイターの方が、自身の作品のためにゲームを買ったりすれば調査、研究の意味合いが強いですね。プライベートも含まれていると考えれば、一部を経費にすることも可能でしょう。
衣装代も同じく、プライベートにも着れるなら一部経費にするのが良いでしょう。
絶対に仕事でしか着ないような衣装であれば全額経費でも良いかもしれませんが、厳しいでしょうね。
一概に経費になる、ならないって判断は難しいです。
なので、上記のように「説明できるのかどうか?」「やましい気持ちにならないか?」というのがポイントだと考えます。
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