サラリーマンで不動産投資をするときに、不動産会社から「多額の減価償却費を計上して赤字に!」という謳い文句で購入することがあります。
ただ、一部に認識誤りや誤解もあるようなので、減価償却費について書いてみます。
建物は減価償却できるが、土地は減価償却できない
投資マンションを勧めてくる不動産会社の中には、土地と建物を区別せず、土地と建物の合計金額を減価償却できるかのような説明をしてくる会社もあります。
実際、私のところで確定申告をした方は、「もっと償却費がでるはず・・」と思っていましたが、土地に関しては減価償却できないことをお伝えしました。
不動産会社の説明資料を確認させてもらうと、土地と建物を一緒に減価償却できるような誤解を抱かせる資料でした。
土地15,000,000円、建物10,000,000円の投資用マンションを購入した場合、減価償却の対象になるのは、建物部分の10,000,000円部分だけです。
建物を数十年にかけて減価償却していいきます。
築浅の中古マンションの耐用年数は長いので赤字にならないことも
中古の投資用不動産の耐用年数の計算方法は、「中古資産の耐用年数 = 法定耐用年数 - 経過年数 (築年数)+ 経過年数(築年数) × 20%」です。
新築の鉄筋鉄骨の建物の耐用年数は、47年です。
例えば築16年のマンションを購入したときは、「47-16+16×20%=34.2年➡34年」となります。
小数点以下が出た場合には、切捨てになります。
築16年ってそんなに古くないと感じます。
2020年現在だと、2004年くらいのマンションでしょうか。
建物10,000,000円を34年で経費にしていくと年間30万円ほどの減価償却費となります。
(10,000,000円×0.03 月割なしで計算)
月10万円の家賃収入があれば年間120万円の収入に対して、減価償却費が30万円ですので、90万円の利益となっています。もちろん固定資産税やその他の経費もありますが、不動産会社が勧めるほどの赤字は期待できないと感じます。
かといって、築30年、40年の物件を購入しても、メンテナンス費用や空室リスクもあります。
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