漫画家やイラストレーターの方に積極的に法人化をオススメしていません。
その理由について書いてきます。
文美国保がお得だから
所得が300万を超えるあたりから、国民健康保険ではなく文美国保が有利です。
そして、いくら稼いでも文美国保であれば年間約25万円です。
国民健康保険のままだったら、年齢にもよりますが最高で年間約100万円。
・国民年金20万円
・文美国保25万円
と合計45万円で済みます。
どんなに稼いでも45万円です。
「済みます」と書いているのは、もし会社にして自分に給料を払った場合、もっと社会保険の金額があがります。
年収620万円ほどで、年間約180万円の社会保険料です。
社会保険は個人の給料に応じて、社長個人が負担する分と会社が負担する分に分けられます。
180万円という数字は、社長個人と会社が負担する合計額です。
というのも、会社負担といっても自分の会社なので、実質自分が負担しているのと同じことだからです。
会社の社会保険も上限金額がありますが、会社にしたほうが負担感は重く感じます。
変動所得が使えるから
印税、原稿料に関しては変動所得という計算方法があります。
漫画家の方が法人化しても、法人で変動所得の計算は使えません。
個人に認められている計算です。
会社名を知られて身バレのリスクがあるから
身バレのリスクは法人にしても、個人でもどちらも関係ないかもしれませんが、一応書きます。
法人にすると、本店所在地と会社名は法人番号検索で調べることができます。
会社名が知られてしてしまうと、探られてしまうリスクがあります。
自宅を事務所にしていれば、本店所在地もバレてしまいます。
法人の代表的な節税方法をほとんど使わないから
法人にも代表的な節税方法があります。
赤字の10年繰り越し、旅費日当、家族を従業員にして給料を支払う、会社で加入する生命保険など。
ただし、そんなに使うのかな・・と。
そもそも経費の少ない業種で赤字になることが、ほとんどないと言える業種です。
10年繰り越せたところで・・と思います。
旅費日当を出すことも、ほとんどないでしょう。
イベントがあれば出せなくないですが、年に数回のためにそこまでするかな・・と。
家族従業員にしろ、家族がいない方も多いです。
ひとりで黙々と作品に没頭するからなのか、お一人の方が多い印象です。
会社の後継者がいない中、多額の生命保険をかけたところで・・と。