物販をしている方から「赤字なのですが・・」というご質問を受けたことがあります。
結論は在庫があるので、粗利で赤字にはならないのですが、最終的に赤字はあり得えます。
というのも売上原価は、仕入れた金額だけではありません。
そこから期末時点（個人商店なら年末時点）で売れ残った商品の在庫をカウントします。
在庫をカウントするだけでなく、会計上処理します。
カンタンに書くと仕入れから引く、つまり経費が増えることに。
たとえば、売上900、仕入れ1000、在庫500とします。
売上原価（売れたものの原価）は、1000ー500＝500
利益は900－500＝400になります。
ここが赤字と勘違いしてしまうポイントです。
仕入れのときにお金は1000出て行って、売上の入金は900なので、100の赤字と思ってしまいます。
| お金の流れ | 損益計算（会計、税務） | |
| 売上（入金） | 900 | 900 |
| 仕入（支出） | 1,000 | 1,000 |
| 在庫 | × | 500 |
| お金／利益 | －100（赤字） | 400（黒字） |
お金と損益計算にズレが出てきます。
お金は100出て行ってしまっている状態なのですが、損益計算では400の黒字です。
赤字になっていないことが分かります。
粗利（売上－売上原価）が黒字になるものの、そのほかの諸経費（家賃、消耗品費）がかさむと赤字になることは想定されます。
物販のような在庫があるビジネスであれば、売上だけに注目するのではなく粗利（売上－売上原価）をしっかり見ておきたいですね。
ざっくりと原価率が分かると思うので、売上に掛けてあげれば、おおよその粗利は計算することができます。
