決算を組むときは貸借対照表(B/S)から固めましょう!税金計算に直結する損益に目が行ってしまうかもしれませんが、B/S重視です。税理士試験では「実務上の決算の組み方」みたいな話は出てこなかったです。実務に出てから先輩、上司から教わりました。実務に出て初めて「決算組んでみて」と言われ戸惑ったことを思い出しました。小さい会社の決算であっても、決算を一人で組むことは大きな経験です。上場系の企業では、一人ですべての決算業務を行うことは不可能です。会計事務所出身の経験が生きましたね。
決算の手順
流動資産➡固定資産➡繰延資産➡流動負債➡固定負債
という手順で進めましょう。
具体的・ざっくりと説明していきます!
〈現金預金〉
預金は通帳の金額と一致しているか?
現金残高は異常ではないか?稀に現金が数百万あるなんてことも。。
〈売掛金・未収入金〉
入金サイクルで過不足なく回収でいているか?
〈前払費用〉
前期に前払計上したものが、そのまま残っていないか?この場合は当期に費用処理しましょう。
当期も前払費用に計上するものが無いのか?
〈仮払金〉
そもそも「仮」の勘定なので残さず処理しましょう。
会計事務所に記帳代行を依頼している場合、期中の不明点が仮払金に積みあがっていることもあります。
〈固定資産〉
固定資産台帳と一致しているのか?
会計ソフトと固定資産台帳を管理するソフトが分かれていると、簿価や減価償却費の金額が一致していないこともありました。
〈長期前払費用〉
借入をしたときの保証料を長期前払費用で処理することが多いです。
対応期間部分の費用処理を忘れずに行いましょう。
税務上の繰延資産を長期前払費用としているケースもあります。
〈繰延資産〉
開業費、創立費などの金額が残っているのか?
開業費、創立費は、任意償却といい、いつでも償却することができます。
なので利益を見ながら、償却できるならしてしまいましょう。
〈買掛金・未払金〉
翌期の支払金額と一致しているのか確認します。
〈未払消費税〉
損益や消費税に関係する箇所を確認し終わったら、未払消費税を計上します。
〈借入金関係〉
利息と元本をきちんと分けて処理しているか確認します。
貸借対照表を整理すると損益計算書も綺麗になる
会計は複式簿記です。
一方の金額をいじれば、もう一方の金額も変わってきます。
資産、負債を修正すれば、損益も修正されていくものです。
やはり、B/Sを綺麗にするように決算を組むと損益計算書も綺麗になっていきます。
損益ばかり見るのではなく、B/Sに目を向けるようにしましょう。
関連:小さな会社の決算だとしても、一人で決算を組んだ経験値は大きい
【編集後記】
自宅では紅茶を飲むことが増えています。
昨日はPCにて税理士会の研修を受講。その後、新宿で打ち合わせでした。
【育児日記】
保育園で来年度に向けての保護者会がありました。兄は年長になるのかと思うと成長してるなと感じます。