個人事業主(フリーランス)の節税は、経費を増やすのではなく控除を増やすことをオススメしています。
経費を増やして節税しても手元に残るお金は少ない
「売上ー経費ー所得控除」の算式に税率をかけて税金を計算します。
税金を低くするには、
・経費を増やして利益を減らす
・所得控除を増やして利益を減らす
です。
稼がないor収入を隠す選択肢は考えないことにします。
収入を隠すのは絶対にNGです。
経費を増やしても税金を減らしても、お金は出ていくことには変わりません。
利益100、税率20%という前提であれば、
100×20%=20の税金(手残りは80)
しかし、必要とはいいがたい経費を50増やした場合は、
(100ー50)×20%=10の税金(手残りは40)
です。
税金は10減りましたが、経費を50使っているので手残りも減ることになります。
社会保険料控除のメリット
所得控除にはいくつか種類があり、そのうちの1つが社会保険料控除です。
社会保険料控除になるものは、
・健康保険
・年金
・介護保険
・国民年金基金
・小規模企業共済
などがあります。
これらは支払ったときに利益から引くことができます。
経費と同じ効果があります。
しかし、経費と違う点があります。
それは、リターンも見込めることです。
・健康保険であれば窓口での3割負担でいいこと
・年金には将来もらえるだけでなく、事故やケガによる障害基礎年金もある
・小規模企業共済は退職所得or年金で戻ってくること
が挙げられます。
経費は払ったら払いっぱなしです。
もちろん必要な経費であれば使ってほしいですが。
社会保険料控除にならないもの
年金や健康保険は社会保険料控除になりますが、それと似たもので所得税と住民税も社会保険料控除にしてしまう間違いもあります。
所得税と住民税は社会保険料控除にはなりません。
その理由は、所得税と住民税は利益(所得)に対して課せられる税金です。
利益に応じて課される税金を利益から引いてしまうとおかしなことになってしまいます。
特に住民税は後追いです。
前年の所得が高ければ住民税も高くなります。
その住民税の金額を社会保険料控除にしてしまう間違いもあり得ます。
確かに年金や健康保険が社会保険料控除であれば、同じようなカテゴリーなので社会保険料控除にしたくなる気持ちも分かります。