給料をもらう時に所得税・住民税が引かれてから入金されます。この差し引かれることを源泉徴収と言います。どんなものがあるのか、なぜこの制度があるのでしょうか。
源泉徴収とは
源泉徴収とは、給料やその他決められた報酬について支払側が所得税を差し引いてから、支払うことです。
サラリーマン
天引きと言ったりしますね。
サラリーマンの例ですと、会社が所得税を天引きしてくれ、会社が会社員に代わって税務署へ所得税を支払います。
会社 | サラリーマン | |
100 | 額面 | 100 |
10 | → | 税務署に10 |
90 | → | 本人に90 |
会社が額面100を支払う場合、源泉徴収した10を税務署に支払い、残りの90をサラリーマンに支払います。
会社は、総額として100を支払うのですが、その支払先が異なります。
サラリーマンは基本的に確定申告せずに、年末調整だけで完結します。(医療費控除などあれば確定申告します)
サラリーマン本人がやることは、「扶養控除申告書」と「保険料控除申告書」を会社に提出すればOKです。
個人事業主・フリーランス
フリーランス(個人事業主)で源泉徴収される対象となるものは、下記の範囲です。それ以外の報酬は、源泉徴収しなくて良いことになります。
・原稿料、講演料
・弁護士、会計士、司法書士、税理士等の資格を持つ人へ支払う報酬
・プロ野球選手、プロサッカー選手など、
・芸能人
・コンパニオン、ホステスに支払う報酬
・その他にもあります
つまり、税理士である私にお支払頂く際は、源泉徴収の対象となります。
なぜ源泉徴収は必要なのか
徴収コストの側面
所得税は申告納税方式です。
申告納税方式は、自分で利益と税金を計算し、税金を支払うことをいいます。
つまり、収入があるすべての人が確定申告することになってしまいます。
これで税務署がパンクしてしまいます。
そのため源泉徴収と年末調整をという制度で、サラリーマンは確定申告せずに済んでいます。
(年末調整で完結するのは納税の痛みが減りラクですが、税制への無関心を生じさせることも・・・)
無申告への対応
上記で列挙された範囲については、源泉徴収されます。
特に水商売系は、いい加減だというレッテルが貼られてしまってます。
そのため、収入を得た個人が確定申告しなかったとしても、税務署は源泉徴収で支払ってもらっていれば取りっぱぐれは無いのです。
源泉徴収されているからといって確定申告しなくて良い訳ではありません。
利益が出ていなければ、源泉徴収された税金が還付されるケースもあります。
【編集後記】
とある打合せで、色々進みそうな気配です。
写真は、娘がシール貼りをしたようです。いずれ捨ててしまうことになるので、必ず写真を撮っています。