税理士試験に限らず資格取得を目指すなら、その業界(税理士試験なら会計事務所業界)にいるよりも企業の経理などのほうが勉強しやすい環境ではないかと感じていました。
※お断り
①私は働きながら税理士試験の勉強をしたことはありません。あくまでも会計事務所業界と上場子会社経理で感じたことを元に書いています。
②実務経験を積みたいという観点は全く無いです。あくまで試験勉強しやすい環境か否かという観点から書いていきます。
「俺が出来るならお前もできるよな!」という空気感
会計事務所業界では「俺(上司や所長)がやってこれたんだから、お前も当然、できるよな!」という空気感が強いです。
仕事に対しても、試験勉強に対しても、そのような空気があります。
仕事編
仕事については、マニュアルが無いことが多いです。なので先輩・上司・前任者のやり方をまねて仕事を覚えていきました。
もちろん良い面もありました。それは、マニュアルに頼れないので自力でやり方をまねたり、自分で考えるクセがついたことです。前任者のクセも読み解いていくと勉強にもなりましたし、どうしてそういう処理をするのか勉強になりました。
単に、
・マニュアルに〇〇と書いてありました
・前任者が〇〇と処理していました
と言い訳するわけにもいかないです。
様々な前任者の仕事を見ていくうちに、自分に合ったやり方を発見できたり、自分なりにアレンジすることもできました。
「俺(上司・所長)もマニュアルなど無かったから、お前らも頑張れ」は、今の時代でも多いかと思います。確かに時間も手間もかかり遠回りですが、基礎にはなっているのかなと。
試験勉強編
勤める事務所の上司や所長が仕事しながら、長時間労働しながら、資格取得した経歴の持ち主であれば、それを当然だと言わんばかりに圧力がかけられます。
また、個人の会計事務所で1人が残業できない、試験勉強を優先したい、となると仕事が回らなくなるので資格勉強そのものを嫌がられることもあるでしょう。雇い主からすると、給料の金額よりもたくさん働いてくれた方がうま味がある訳ですし。
所長からしてみると、将来的に有資格者となりお客様を持っていかれるリスクもあります。
企業経理だと資格を目指す人が少数
企業の経理だと、そもそも資格を目指す人も資格を持っている人が少数です。周りの人は「資格取るの大変そう・・」というイメージは持っているでしょう。
会社として勉強することに対して背中を押してくれる環境でしたね。TOEIC、簿記検定、業界的な資格を取得すると、わずかですが手当が出たり。
企業の経理は、会計事務所業界よりも人材に対して「投資」する感覚があるのでしょう。
少し話がそれますが、会計事務所の就職や転職の面接では、”使える会計ソフト”、”住んでる場所(残業するのに大切)”がメインでした。しかし、企業の面接では、より「人となり」を見られていた記憶があります。
前述のとおり、会計事務所では資格試験の勉強をすることのデメリットが多かったです。企業の経理では、大きなデメリットは少ないでしょう。
だからこそ、資格にチャレンジしやすい環境だと感じました。(会計事務所よりは)
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