1年間の健闘を慰労し、新たな1年に向かって気持ちを養うことを目的に社内で忘年会・新年会が催されるでしょう。普段の社内懇親では交際費ですが、忘年会・新年会は基本的には福利厚生費になります。福利厚生費になるための要件を確認します。
福利厚生費となる要件
社内の忘年会・新年会を福利厚生費として処理するためには、
①従業員・役員に関係なく、すべての人を対象としていること
②金額が多額にならないこと(常識的な範囲内の金額であること)
です。
①から確認していきましょう。
福利厚生費は、すべての社員に平等に何かしらの便益やサービスを受けるものをいいます。
特定の社員だけの飲食は交際費になるか、給与課税されてしまいます。
10人規模の会社だと、社員全員を一同に集まってもらい忘年会・新年会をすることは可能でしょう。
組織がそれなりに大きくなると一同に集まるのは不可能でしょう。
そこで、部門ごと、支店ごとのような区分単位で忘年会・新年会をしても福利厚生費となります。
次に②についてです。
どの金額までなら福利厚生費になるのか、といった明確なバーはありません。
一般的に言われているのが「1人あたり5,000円」です。これなら確実に福利厚生費となります。
さすがに10万円は厳いでしょう・・・
「じゃあ1人当たり1万円は?」と聞いてくる方もいましたね。
会社内でのルールを作成しておく
上記のルールを踏まえて社内ルールを作成しておきましょう。
「期間・開催単位・対象となる従業員・金額のバー」を定めておきましょう。
期間は、年末年始(12月~1月)に開催してもらう。
開催単位は、部門や支店ごとの開催を認める。
対象となる従業員は、派遣やパートさんも含める。社内の忘年会・新年会であるため、社外人にはご遠慮いただく。参加者の記録も取っておきます。
(社外人が入ると交際費になることを周知しておきましょう。)
金額は、1人当たりの金額のバーを決めます。(例:税抜5,000円以下)
おわりに
経理をしていると交際費になる、ならないは結構シビアです。
営業の方は「これくらい良いじゃん!」といった感じになり、経理は「うーん・・・」みたいなことが毎年繰り返されたような。
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【編集後記】
織田裕二主演ドラマ「スーツ」のセリフで「3級3振」というセリフがありました。妻と観ていたのですが、二人で大笑いしました。長嶋三奈のモノマネを思い出したからです。笑いのツボが合うのは楽しいですね。
【育児日記】
兄:保育園の制作で作ってきたものを毎日、枕元に置いて寝ています。寝返りするのに邪魔にならないのかなと思うことも。
妹:うまい棒のパッケージを「ドラえもん!」と言っていました。確かに似てると思います。