契約上は外貨建で取引をして、実際のお金のやり取りは円貨というケースが稀にあります。相手の外国企業が、円も持っていると「外貨建の円貨払い」というケースが発生します。だったら最初から円貨で契約しれくれれば良いのにと思うことも。でも、それは商売上、仕方ない部分があります。
会計と税務の外貨建金銭債権債務の評価
会計上の外貨建金銭債権債務とは、契約上の債権額または債務額が外国通貨で表示されている金銭債権債務をいう。(外貨建取引等会計処理基準注解)
会計上は、外貨でモノを買った時点の為替レートで、
仕入/買掛金
の処理をします。
決済時点で為替差損益を認識します。
買掛金/現金 決済時点で為替差損益を認識
一方、税務上での外貨建取引とは、取引による支払いが外貨で行われるものいいます。
いわゆる外貨建て円貨払いの取引は、外貨建取引になりません。
会計 | 税務 | |
外貨建外貨支払 | 外貨建取引 | 外貨建取引 |
外貨建円貨支払 | 外貨建取引 | ✖ |
表の右下の「✖」は外貨建取引に該当しない、ということです。
外貨建取引に該当しない
↓
仕入の発生時のレートで仕訳しない
↓
為替差損益を認識しない
↓
円貨で支払ったときの金額で処理する
仕入/買掛金
買掛金/現金
この仕訳が同時に発生します。もしくは、仕入/現金でも大丈夫です。
決算業務
決算にて外貨評価する場合、外貨建円貨払いのものは為替評価の対象から外します。
外貨建て円貨払いの債務が未決済のまま決算を迎えてしまったら、どうなるのでしょうか?
決算、申告業務までに決済していれば、決済金額で「仕入/買掛金」で処理しておきましょう。
決算、申告業務までに決済しない場合は、発生時のレートで処理(厳密には正しくはない)してしまうのも一法です。もしくは見積レートを用いるか。
このあたりの判断は、重要性の原則です。
レートの誤差は1円で外貨金額が100万ドルなら、100万円の誤差になります。
100万円の誤差を大きいと感じるか小さいと感じるか、会社規模感にもよってきます。
【編集後記】
ランチ会にて
話に夢中になっており食事の写真を撮るのを忘れました
【育児日記】
兄:金曜日が嬉しいようです。「明日お休みだー」と言ってました。家族と一緒にいる時間が嬉しいのでしょう。
妹:ウソ泣きが上手で騙されました!(笑)